どうも真井です。
前回までの内容はこちら。


細かいことを覚える必要はぜんぜんなくて、「こんな流れなんだなー」「こういう状況なんだなー」ってことがなんとなーくわかっていただければもう十分。
ということで今回はその続きです。
歴史を振り返ってみよう
今回はもう少し具体的に過去の歴史を振り返ってみましょう。
名付けて「Google VS SEO」大戦争の歴史年表です。
過去の流れを知ることによって、「過去にはこういうことがあったから、今はこれは絶対にNGだな」「今までの流れを考えると、これは有効だな」っていうことが自分で考えられるようになります。
なので歴史を知るってのは、実はすごく大事。
歴史
僕は2006年ころからSEOをやってきてるんですけど、僕の中の解釈だとこの大戦争の歴史は6期にわかれます。
第1期(2006年以前)
- 簡単な内部対策のみで上位表示が可能
- タイトル、meta情報、本文にキーワードが入っている
解説
この時代はそもそもSEOを知っている人自体がほとんどいませんし、Googleもかなり未熟でしたからサイト内にキーワードを入れるだけでOKみたいな時代でしたね。
キーワードも大量に入ってれば入っているだけ評価が良いみたいな。
なので白背景に白文字でキーワードを大量に書いておくみたいなスパムも横行しましたw(人間の目にはキーワードが見えないけどGoogleのプログラムは認識してくれるので)
第2期(2006年~)
- 簡単な外部対策が必要に
- スパム的でもどんな方法でもかまわないので、バックリンクを集める
- 内部対策も適切なキーワード出現率や、記事ボリュームがある程度は必要に
解説
で、こりゃまずいってことでGoogleが別の評価を採用。そりゃそうだ(笑)
「たくさんリンクされているサイトはたくさん紹介とか引用されてるってことだから良いサイトだよねー」って評価基準。
そしてそのアルゴリズムを解読したSEO対策者が「リンクが貼られてる数が評価されるなら自作自演で集めちゃえばいいんじゃね?自然にリンクなんてなかなか貼ってもらえないし」ってことで外部対策(リンク対策)を始めます。
自作自演でリンクを集めるやり方は色々あるんですけど、メインは「SEOで順位を上げたいサイトにリンクを貼る用のサイトを自分で大量に作っちゃう」ってやり方。
(バックリンクサイト)このバックリンクサイトを作るってやり方はこの後もずーっと続きます。
あとは手っ取り早くリンクを集めるために他人のブログにコメントをするなんて方法も流行りましたね。
ブログにコメントを書くとそこに自分の名前とかホームページのURLが貼れるんですね。
つまりそのブログからリンクをもらえていることになります。
自動コメントツールとかも販売されてましたからね・・・。
第3期(2007年~)
- 分散した外部対策が必要に
- サーバー、ドメインなどを分散し、自然に見えるバックリンク作りが必要に
解説
自作自演が流行り始めるとGoogleも異変に気づきます。
「あれリンク元のサイトを見てみると全部ドメインもサーバーも一緒だし怪しくね!?自作自演だ!」って。
自然にリンクが集まるなら、普通はリンク元のサイトはドメインもサーバーもある程度バラバラになるものです。
例えばあるサイトにリンクが10個貼ってもらえていると。だけどそのリンク元を見たら10個全部アメブロだったらあきらかに怪しいですよね。
なのでGoogleはそれを踏まえて自作自演を見抜くプログラムを組みます。
それに対してSEO対策者はさらに対策をします。
自作自演だってバレないように、ドメインとサーバーをたくさん用意してバラバラのドメインとサーバーでバックリンクサイトを作ります。
それ以前のバックリンクサイトは無料ブログを使うのが主流だったんですけどそれだとドメインとサーバーのパターンが少ないので、独自ドメインでバックリンクサイトを作る方法がこの頃から主流になりましたね。
なので、めちゃくちゃ金と手間がかかるようになりますwSEO業者が台頭してきたのも確かこのあたりですね。
第4期(2009年~)
- バックリンクサイトのクオリティや関連性が重要に(ペンギンアップデート)
- サーバー、ドメインを分散するだけでなく、バックリンクサイト自体の内容やパワーも重要に
- バックリンクのバックリンクも必要に
- バックリンクサイト自体をしっかりとしたサイトに育てなければいけない時代に
解説
Googleはまた異変に気づきます。
「ドメインとかサーバーはバラバラだけどリンク元にサイトの中身が全部スッカスカだし不自然じゃね?」例えば、あるサイトが10個のリンクをもらっているとします。
でもその10個のバックリンクサイトを見ると全部が中身がすっからかん。文字数も100文字くらいのものが1、2記事入ってるだけ。しかも全然リンク先の内容とは無関係のサイトばっかり。
これは明らかに自作自演だよねーってことでGoogleは「中身が薄いサイトからのリンクは評価しないし、関連性がない人からのリンクも評価しないよ」って判断をします。
それに対してSEO対策者もさらに対策します。
バックリンクサイトの中身もちゃんと充実させて、その内容もリンク先のサイトと関連性のあるものにします。
例えばダイエットのサイトの順位を上げたいなら、自作自演で作るバックリンクサイトもダイエットに関連するサイトにしてその中身もちゃんと充実させるって方法。
さらにさらに。そのバックリンクサイト自体もある程度Googleから高い評価を受けている必要があるので、バックリンクサイトにリンクを貼るバックリンクバックリンクサイトも作っていくことになります。もうワケがわかりませんねw
あと中古ドメインってのもこのあたりから流行り始めました。
Googleはサイト(ドメイン)の運用履歴も評価対象に入れ始めたので、バックリンクサイトを作る時はまったく新しいドメインじゃなくて、元々は昔誰かが使ってたけど今では失効したドメインを買うって方法ですね。
リンクが沢山ついていたり運用履歴が長かった良質な中古ドメインを調べて販売する中古ドメインバイヤーとかがいるんですね。すごい世界だw
ちなみにこのあたりからSEO業者がどんどん潰れていきます。労力と売上が見合いませんし順位を完全に保証するのが難しくなってきましたからね。
第5期(2011年~)
- 質の高いバックリンクであれば評価はもらえるが、メインのサイト自体の質がより重要に(パンダアップデート)
解説
このあたりから、Googleのバックリンクに対するアルゴリズムも大枠はかなり固まってきて、大きな変化はなくなってきましたね。
そして順位を上げたいサイト自体の中身の充実度も問われるようになってきました。
もちろん以前からもある程度は大事だったんですけど、それがさらに厳しくなった感じですね。
第6期(2016年ころ~)
- 中途半端な自作自演のリンク対策はほぼ無効(リスクが大きい)
- 超高品質なバックリンクサイトを作っていた優良SEO会社ですらバックリンクを送らなくなってきている
- ユーザーを満足させる徹底的に高品質なサイトの作成が必要
解説
第4~5期あたりが一番長くて、SEOする側もGoogle側も基本路線はあまり変わりませんでした。
精度とかルールの厳しさは変わるけど、あくまで自作自演のバックリンクサイトを作ることが基本路線。
ところが2016年2017年ころから路線が変わってきます。それが今のSEOにもつながってます。
その路線とは「バックリンクサイトの自作自演ってもうかなりキビシーよな・・・」って状態。
もうGoogleが賢くなりすぎて、Googleの目をあざむいて自作自演でバックリンクサイトを作ることがむつかしくなってきたんです。
もっと厳密に言うと・大変すぎて労力に見合わない・バックリンクサイトの評価自体が下がってる・バレてスパム判定されるリスクの方が大きいみたいな感じ。
そしてGoogleのアルゴリズムも、バックリンクサイトへの評価よりもメインサイトそのものの質をもっと重視するようになってきます。
なんというか、結局は原点に戻ったってことですねwまあ昔はサイトの中身だけで良いサイトを評価をするのが難しかったんですけど、今はGoogleもかなり賢くなりましたしソーシャルメディアの台頭でバックリンク以外からも外部からの支持を評価ができる要素が増えましたからね。
歴史をまとめると・・・
過去の歴史を見ると対策の配分のイメージとしてはザックリこういう流れです。(年代や数値は覚えなくて大丈夫ですので、流れだけふわっと覚えておいてください)
- ~2006年
内部対策:10 外部対策:0 - 2006年~2011年
内部対策:1 外部対策:9 - 2011年~2016年
内部対策:4 外部対策:6 - 2016年~
内部対策:8 外部対策:2
つまり今の時代はとくに内部対策が大事ですよーってことです。ただし、~2006年と2016年~では内部対策の意味が少し違います。
今の時代はほぼ効果がないSEO
復習になりますけど、内部対策はこういうものです。
- 狙ったキーワードの出現率
- タイトルとかサイト情報の書き方
- プログラム言語の正確さ
- 表示速度
- ユーザビリティ(使いやすさ)
- ホームページ(ドメイン)の運用歴
- サイトのボリューム(ページやコンテンツ数)
- 読み手の満足度(めちゃ沢山の要素で機械的に判断)
などなど。
昔のSEOで重視されてた内部対策はとくにこの前半部分。
よくSEOについてのブログ記事でこう書いてあります。「キーワードを入れてちゃんとタイトルを書きましょう」とか「meta keywordにはキーワードを5個入れて・・・」とか。
これ、別に間違いじゃないですしウソでもありません。
ただ覚えておいていただきたいのは、今の時代はこれだけで順位を上げることはかなり厳しいってことです。
これまで説明した歴史を見ていただいてわかるように、それだけで上がるなんてのは何年も前に終わってます。
ライバルが0人とかなら少しは順位が上がるかも知れませんけど、これらは今の時代ではやっていることが当たり前という大前提。
お見合いパーティーで考えるとわかりやすいです。
「キレイな服装をしていきましょう」「爪はちゃんと切っていきましょう」「ひげはちゃんと整えていきましょう」これらってウソじゃないし必要なことだけど、それだけでモテるわけじゃないですよね。
順位を争うためのスタートラインに立っただけってイメージです。
今の時代に必要な対策
じゃ、これからの時代のSEOで僕たちは何をやるのが必要かっていうと後半部分です。
- サイトのボリューム(ページやコンテンツ数)
- 読み手の満足度(めちゃ沢山の要素で機械的に判断)
とかですね。
言い換えれば「見る人に満足してもらえるか?」「見る人が価値を感じるか?」「信頼に足る内容か?」ってこと。
まさに原点ですね。
機械対策から人間対策の時代へ
一言でまとめると、こういうことです。
今まで僕たちはGoogleのプログラムを相手に対策をしてきました。
でも今の時代は違います。Googleは本当の意味で読み手の満足度を最大限に評価するようになりました。
つまり僕たちがやることは、Googleのプログラムに対して小手先のテクニックに頼るんじゃなくて「読んでくれる人の満足度をいかに上げるか?」これが大事になってきています。
つまり人間対策。
これを考えると、
- 「絶対」なんてない(人の満足度をデジタルにわけることはできないし断言も不可能)
- SEO業者に頼る必要はない(あなたの見込み客を満足させる記事はあなたにしか書けない)
- 従来の小手先の知識やテクニックはあまりいらない(その評価の重要度はかなり落ちている)
ってことがよーくわかっていただけるんじゃないでしょうか。
すごく普通の結論に結局は戻るんですけど
ってことです。
まあ大変ですけど、小手先のテクニックじゃなくて、ちゃんと考えてちゃんとやった人が評価されるんだから良い時代だなと僕は思ってます。
ちなみにこのSEOをやると、検索結果の順位が上がるだけじゃなくて、その他にも美味しいメリットがめちゃくちゃたくさんあるんですよ。
このメリットを考えたら、検索結果の順位なんてどうでも良いくらいに僕は思ってます。そのお話は次回。
それではでは!