OATHの法則とは、お客さん(見込み客)の問題意識レベルを4段階に分ける法則。お客さんが抱えている悩みレベルによって、セールスするために必要な対応も変わります。お客さんの問題意識にはどういうレベルがあり、どう対応すれば良いかを学びましょう。
動画の書き起こしはこちら
はい、この動画では、「悩みのレベルを決めるOATHの法則」について、解説します。
まず、「OATHの法則」とは何かってことなんですけども、これは頭文字を取ったものですね。OATHの頭文字を取ったものなんですが、お客さん、これは見込み客と言ってもいいんですが、の、問題意識のレベルを4段階に分ける法則ですね。
一つずつ説明していくと、まずは「O」ですね。「Oblivious」の略です。
これは、一番最初の段階ですね、悩みが浅い。つまり、潜在的な悩みって言ってもいいですね。
そもそも、悩み自体を、まだ認識していない状態ですね。これはつまり、「無知」っていうことです。問題があることを、そもそも認識していないと。
次が、「A」ですね。「Apathetic」。
これは「無関心」ってことです。つまり、問題があることは認識してはいるんですね。ただ、そんなに気にしていないというか、それはそれでいいやという感じで、特に悩んでいないっていう状態が、この「Apathetic」です。
次に、「T」ですね。「Thinking」。
これは、「考えている」っていうことです。問題があることは、まず認識していると。ものすごく深く悩んでいる訳じゃないけれども、できれば解決したいなという風に思っているのが「T」です。
最後が「H」ですね。「Hurting」。
これは、「困っている」ってことです。これはもう、一番深い悩みですね。問題があることは当然、認識していると。
しかも、その問題に対して、ものすごく真剣に悩んでいるし、ものすごく真剣に解決したいって思っている状態が、この「Hurting」です。
これを見てもわかると思うんですけど、OATHの順で、悩みがどんどんどんどん深くなっているというような、状態っていうことですね。このレベルを4つに分けた頭文字を使って、OATHの法則と言います。
これだけではちょっとわかんないと思うので、例を出したいと思います。
たとえば、美容室の場合ですね。
髪の傷みについて、このOATHに分けて考えてみると、「O」ですね。「Oblivious」っていうのは、まず悩みを認識していないんですね。
つまり、お客さんが、髪が傷んでいるっていうことに、そもそも気付いていないってことですね。自分の髪はきれいだっていう風に思っている。
もしくは、そもそも、髪がきれいとか、傷んでいるとかっていう認識自体を持っていないっていう感じですね。全く気にしたことがないので、傷み自体に気付いていない状態ですね。これが「Oblivious」です。
勘違いしている場合もありますよね。自分はきれいだっていう風に思っているけど、実はプロの目から見たら、傷んでいますよっていうこともありますよね。これも「O」ですね。
次が、「A」です。「Apathetic」。
これは、悩みは、問題っていうのは認識しているけれども、そんなに気にしていない状態ですね。
多分、男の人とかはこういうのが多いんじゃないですかね。髪が傷んでいるっていう風にわかってはいるけど、特に気にしていない。別に、男がそんなサラサラヘアである必要ってあるの、みたいな状態ってことですね。
次ですね、「T」「Thinking」。
できれば、きれいな髪になりたいと思っていると。要は悩み自体も認識しているし、解決できるんだったら、できれば解決したいなっていう風に思っている状態ですね。
女性のお客さんとか、このレベルの人が多いんじゃないかなと思いますね。
「H」「Hurting」です。これはもう、最上級の悩みですね。
髪が傷んでいることに当然、気付いてはいるし、その傷みに対して、真剣に悩んでいて、真剣に解決をしたいっていう風に思っているっていうのが、この「H」です、「Hurting」です。
こういった形で、悩みのレベル、問題意識のレベルっていうのが、徐々に上がっていくってことですね。
当然、問題意識のレベルが違うっていうことは、どういう風に対策をすれば、売り手のあなたからしたら、そのお客さんに対してサービスを提供する時には、どういう形で提供すればいいかっていうのは当然、変わってくるんですよね。
全く同じってことは、あり得ないですよね。
問題を認識している人と、問題に対してすごく悩んでいる人であれば、対策の仕方っていうのは当然、全く変わってきますよね。
なので、このOATHの法則っていうのは、結局何が大事かっていうと、自分が売りたい商品が、OATHのどこに該当するのかっていうところと、自分がターゲットとするお客さんは、どこの段階にいるのかっていうことを、しっかりとすり合わせて、相手に対して適切な対応をするっていうのが、大事ってことです。
対策の例を出してみたいと思います。
まず「O」ですね、「Oblivious」であれば、髪が傷んでいることにそもそも気付いていない訳ですよね。
ということは、たとえば髪質改善のもの、サービスを何か提供したいって思った時に、そもそもこの問題に認識をしてもらわなければ、売ることっていうのは、絶対不可能ですよね。
自分の髪が全く傷んでいないって思っているのに、髪がきれいになりますよって言われて、買う人なんて、まずいないですよね。
なので、この段階でやらなければいけないのは、まず、髪が傷んでますよっていうことをしっかりと認識させるってことです。
「あなた、自分では気づいてないかもしれないけど、すごく実は、髪が傷んでいますよ」っていうことを、認識させなければいけないってことですね、この段階のお客さんに対しては。
もう一つ上がると、「A」ですね、「Apathetic」
髪が傷んでいるっていう風には気付いているけど、気にしていないっていうことです。
この場合にはどうすればいいかって言うと、髪が傷んでいることのリスクとか、問題点とかっていうのを、しっかりと教えてあげなければいけないってことですね。
要は、問題意識のレベルを上げなければ、大して悩んでなければ、よっぽど安ければ買うかもしれないですけど、ある程度の金額であれば、全く自分が気にしてなかったり、悩んでなければ、まずお金を払うっていうことはないですよね。
なので、そこの問題意識のレベルっていうのをしっかりと上げて、教えてあげるっていうのが大事です。
たとえば、髪が傷んでいると、こんなデメリットがありますよ、とか。このままだと、何とか何とかになりますよ、っていう形ですね。
たとえば、そうですね、髪の傷みとかでもそうですし、たとえば、薄毛とかなんかでもそうかもしれないですね。
本人はそんなに気にしていないかもしれないけど、このままだと、どんどんどんどん進行していくだけですよ、みたいな。現状維持っていうのは難しいんですよ、とか。
あとは、そうですね、歯医者とかだとよくあるんじゃないですかね。歯石を取るやつとかですね。
歯石を取らなきゃいけないっていう風に思っている人って、結構少ないと思うんですよ。
けれども、歯医者さんに行くと、歯石そのまま残っていると、要は、普通のお客さんからすると、歯石があって、じゃあそんなに何か問題があるのっていうのを、知らない人は多いと思うんですね。
けれども、歯医者さんに言われると、大体言われるのが、歯石があると、要は歯茎がどんどん下がっていきますよ、と。そうすると、歯がグラグラになって、入れ歯になりますよ、っていうことを言ったりしますよね。
その歯石が付いていることにすら気付いていないのが「O」っていうことですよね。歯石が付いているっていうことに気付いているけど、別にだから何なのって、特に問題ないでしょっていう風な状態なのが「A」ってことですね。
次、「T」ですね。
できればきれいな髪になりたいっていう風に思っている。そういうお客さんに対しては、その解決策を教えてあげればいいですよね。こういう方法で解決できますよ、っていうことを教えてあげる。
もしくは、「A」の要素を少し入れてもいいかもしれないですね。更に、真剣に悩んでもらう。
真剣に、このままだと弊害がありますよっていうことを、しっかりと教えてあげるってことですね。もちろん、不安を煽るために嘘をついてはダメですけども、教えてあげるっていうのはいい事なので。
「T」のお客さんに対しては、「A」の要素を入れて、「H」まで持っていくっていうのもありですよね。
この場合っていうのは、解決はしたいけど、すごく真剣に悩んでいる訳ではないので、ある程度、しっかりと商品の説明とか、メリットっていうのは必要になってきますね。
もしくは、さっき話したみたいな、「A」の要素を入れて、更に悩みを真剣に考えてもらうってことですね。
「H」ですね。髪の傷みに真剣に悩んでいる。
このお客さんに対しては、そもそも、真剣に悩んでいるので、商品を購入してもらうことは、比較的簡単ですね。
しっかりとそれが解決できる方法を提示してあげればいいので、ものすごく真剣に悩んでいたら、やっぱりお金のことっていうのは、度外視になりやすいですよね。
もちろん、ある程度は考えますけど。たとえば、極端な話、命がかかっていたら、やっぱりお金ってなかなかケチれないですよね。治してくれるんだったら、これだけお金を払います、みたいな風にはなりやすいですよね。
なので、「H」っていうのは、比較的、一番簡単に購入してもらいやすいということです。これは、「T」と「H」に関しては特に、販売するのも、比較的簡単だし、あとは、高単価になりやすいっていうのはありますね。
ただ、そういう、そもそもそういう状態のお客さんっていうのを見つけなければいけないので、潜在的なお客さんも獲得していくんだったら、「O」とか「A」の部分ですね。
っていう、潜在的な悩みを抱えているけど、顕在的に、表面的にはまだ、そんなに真剣に悩んでないお客さんに対しても、教育をして、「T」、「H」の状態まで持っていってあげるっていうのが、必要になりますね。
なので、どこが正解っていう訳ではないんですけども、自分が提供しているサービスと、自分がターゲットとしているお客さんは、OATHの中のどこにいるかっていうのをしっかり考えて、その、どの段階のお客さんには、どういう教育をするべきなのか、どういう提案をするべきなのかっていうことを考えて、適切な相手に、適切な教育と提案をしていくっていうことが、大事になってきます。